「これ、もう一品頼んでい? あとおかわりも」また始まったな。照れくさそうにしながらメニューをトントン指で叩く君に笑みが止まらない。君はいつもそうだ。そろそろお開きの別れ際、もう一品、もう一杯が始まる。たとえ明日会えるとしても、君の大嫌いな別れ際の、これは儀式。だから俺はニコニコ笑ってこう言うしかないわけで。「もちろん。もちろんもう少し一緒にいよ。だから俺のも一緒に頼んでね」▼別れ際に
9/28/2023, 9:13:34 PM