記憶の海
こんなに次から次へと、昔のことを思い出すなんて、わしもそろそろお迎えがくるのかのぉ。
ちっちゃな頃の両親の顔なんて、忘れていた。おじいちゃんとか、ひいじいちゃんとか、たぶんそのへんの人も思い出した。本家の伯父さんも居たな。
こうして目を瞑っていると、知らない人や場所も見えるが、この人たちと会ったり、ここに旅行に行ったりもしたのかも知れん。
あーまるで、記憶の海じゃ。
もしかしたらこれが、死ぬ前に見る「走馬燈」というやつか!
No.197
5/14/2025, 3:24:37 AM