「プシー?ああ、こんなとこにいた」
「それで呼ぶなって言ってんだろ、子供扱いすんな」
「だってうちの可愛子ちゃんだもの。ごめんね?」
「ったく……。で?呼んだには状況整ったか」
「そういう賢いとこ好きよ。そろそろ道開くから此方で待機しててほしいの」
「だっから……いやもう良いわ、了解」
「ふふふ。それじゃ、御手をどうぞ レディ?」
‹子猫›
煙の匂いがするという。
冬は藁を薪を焼く
春は野を畑を焼く
夏は香を光を焼く
灰の香りがするという。
焚き火は禁止の筈だけど
秋も尚枝葉を焼く匂いがする。
冬程の温もりも
春程の栄養も
夏程の寂寥もなく
灰の香りがする
焼けた香りの風が吹く
‹秋風›
11/16/2024, 3:47:07 AM