いす

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君が要らないといった奇跡を私が引き受けてあげる。君の隣で星を砕き、君の進んだ道を愛して、君が悲しくなったときにその奇跡を使ってあげる。君の嫌がる顔があの綺羅星のごとくはっきりと見えるようだよ。最悪のハッピーバースデー。君は私にいつか言っただろう。最初の奇跡は、俺たちが出逢えたことなのだと。馬鹿らしい。そのあとのおはなしを続けるのに奇跡など不要なのだと。馬鹿らしい。最悪のハッピーバースデー。ろうそくを吹き消して今度こそ星を観よう。私の望んだ小さな奇跡が、いま流れ星になって瞬くから。

10/2/2023, 10:18:11 AM