【秋恋】
彼女は困っていた。
その原因は彼女の親友の舞香が教師に
裏門でキスをされているのを見たことである。
舞香は何も相談をして来なかった為、
次第に心配になり彼女は教師に直接聞くことにした。
秋に入り、教室は受験モード一色でピリついている中
彼女は違う意味でピリ付き、教師を睨み付けていた。
「先生、舞香とどういう関係なんですか?私、見たんですから。皆にバラしてやります。」
彼女は精一杯睨みながらそう聞いた。
教師はというと、黙り込んでひとつ大きな溜息をつき
「頼むから、それだけは辞めてくれ。お願いだ。これはあいつの為でもある。詳しくは後でちゃんと話すから。この通りだ。」
と、頭を下げて頼み込んで来たのだ。
彼女は怒りながらも「分かった」と返事した。
だが、彼女はクラスの人にそのことを漏らしたのだ。
結果、噂は直ぐに広まったがそれは事実でなかった。
事実は、舞香が教師にキスをしたのだった。
舞香は自白し、学校中から白い目で見られ始めた。
そして、舞香は彼女を避けるようになってしまった。
舞香は本気で教師が好きだったのだ。
そして教師は舞香を教師として守ろうとしたのだ。
舞香の恋はこんな形で終わった。そして、
彼女はこんな筈じゃ無かったと涙を流した。
彼女はただ、舞香を教師から守りたかった。
もし堕ちるなら、2人で堕ちたかった。
卒業まで半年を切る中、
もう1つの恋はこんな形で終わった。
9/21/2023, 11:33:36 AM