「私は彼らに何を返せるだろうか。それをずっと考えている」
一番楽しい年齢と言われている頃、彼らのライブに行き始めた。
一番、悲しいことがあった夜にも彼らの曲があったから耐えられたのだと思っている。
眠れない夜も、明けないでほしいと願った夜も。
笑って、泣いて、もう一度笑って。
励まされた、なんて一言では言い表せない。
彼らの音楽と出会わなかったら、今私は生きていないかもしれない。
そう思うくらいには、私には必要なもの。
例えるならそれは、栄養素のようなもの。
問題は追いかけるのには、お金がちょっとかかること。
「ライブと仕事どっちが大切なの」
もしもそう訊かれたら、間違いなくこう答える。
「ライブ行くために働いてますが何か」
ライブに行くために働いて、お金を貯める。
有給は勿論、ライブのために使う。
別に彼らとどうこうなりたいわけではないのに、なぜかライブ前には美容院に行くし、新しい服も買ってしまう。
遠征先でご当地グルメを堪能することも楽しみのひとつだ。
ライブは楽しいだけではなく、すべてリセットされるのだ。
だから何度も何度も行く。
今の私には必要なもの。
私が、ただ私であるために。
たくさんのものをくれる彼らに何を返せるだろうか。
それをずっと考えている。
彼らのファンとして恥ずかしくないように生きたい。
胸を張って、ライブに行く。そのために。
────誇らしさ
8/16/2024, 2:42:45 PM