夢が醒める前に
楽しそうに笑う彼、愛おしそうに見る彼、私を強く抱き締め
見つめてくれる彼。
そんな彼が、今私の目の前にいる。
2人の時にしか見せない彼の欲に私も呑まれていく。
彼が欲しい。彼を私のモノにしたい。
私の欲と彼の欲が混ざり合い締め付け合う。
そんな愛の時間も、時間と共に消えていく。
捨てられ、傷つけられ、孤独になる。
彼女という扱いではなく、ものとして扱われ
必要な時にだけ、彼の愛を確かめることが出来る。
私が彼を必要としても、彼が私を必要としない限り、
出会うこともない。
呼吸が荒れ、涙がこぼれる。陽が私を照らし目が覚める。
夢だと気づいた時、途端に来る孤独感と現実感。
出来ることなら、夢が醒める前に彼との時間をもう一度
私にください。
3/20/2024, 3:36:12 PM