トト

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夜の公園で、1人のしょぼくれたおっちゃんが、ブランコに乗って、
訥々と、か細い声で歌っていた。

いのち短し 恋せよおとめ

朱き唇あせぬ間に

熱き血潮の冷えぬ間に

明日の命はないものを、…

むかし、もう30年以上も前に名画座で観た黒澤明の「生きる」である。

たった1度しか観てないけれど、忘れられない記憶として残っている。

とくに、ブランコのシーンはあまりにも有名。

映画はストーリーではない、

シーンなのだそうな。

なるほどと、私も思う。



2/2/2024, 6:37:27 AM