ぱう

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私の日記帳

私の一番好きな時間は、夜寝る前のひとときだ。
部屋の灯りをほんのりと落としベッドに腰をかけ、そっと引き出しから取り出すのは私の大切な日記帳。
この日記帳は、私の心の中の小さな世界そのものだ。
青いカバーにゴールドの文字が輝くこの日記帳は、祖母から贈られた物で、もう三年も私と一緒に過ごしている。
一番最初のページには何を書こうかイマイチよく分からなくて、私の夢の話や理想が書かれていた。
今ではそのページも少し古びているけれど、それがまた温かみを感じさせてくれる。
毎晩寝る前にこの日記帳に書く事は、私の「今日」を終えるための特別な儀式だ。
学校であった事、友達との出来事、家族との会話。
そして私の小さな悩みや喜びも、すべてこの日記帳に注ぎ込む。
ページをめくるたびに、あの時の風景や感情が鮮やかに蘇ってくるから、まるで過去にでも戻れた様な気分になるのだ。
多分、私はこの先の人生嬉しい事があるたび、悲しい事があるたび、伝えたい事があるたびこの日記帳にその日を書きとめるだろう。
その日に戻れる様に、そうしていた昔の祖母のように。
私はたんぽぽの綿毛に触れる様に優しく日記帳を撫でた。
この日記帳は私が今日を生きた証であり、私の人生そのものなのだ。

8/26/2024, 10:48:32 AM