どろどろ

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「 初恋の日 」

今まで、恋ということをしたことがないしあまり解らない。

友達もいるし家族も優しくて愛してくれている。
平凡だけど楽しい毎日だった。
ただ、いつまで経っても好きな人が出来なかった。
まあ、あまり気にしてはいない。なんなら親友の方が気にしていた。

席替えをしたある日。
クラスでいちばん可愛い子が俺の席の後ろになったんだ
よく笑う、小柄で可愛い子。身長は高くないけど、バスケをやっていて足も早いしバスケもすごく強かった。
勉強も悪くはない。
そんな彼女は、すこしいたずらっ子で。
うしろから筆箱でつついてきたり。小さないたずらが本当に可愛かった。
どきどきもして、好きになった。
それが初恋だと思っている。

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大好きなあの人に好きな人が出来たらしい。
私は3回も告白していて振られて、それでも親友ポジを死守してきた。
あの人には幸せになって欲しいし、あの人が好きになった子は凄く可愛い子。
あの人にいい初恋が来て嬉しいし協力したいけど、悲しい自分もいる
叶わぬ恋だとわかっていても、彼が私の初恋だから。
好きなのは認めていたけど、初恋だと認めたくなかった。理由は自分でも分からない。でも、いまは潔く彼が初恋だと認められる。
なぜなら彼が私の悪口を言ったから。正直、うっすら気づいていた。
彼の苦情はいつも私が聞いて彼に伝えて、と橋渡しをずっとしてきて、正直疲れていた。
恋もストレスも、これで終わりにできる。
私は、終止符が欲しかったのかもしれない。

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何回も告白されて、面倒に感じてしまった。
いつも遊びに来て、他の人と遊べていなかったし。
いつからか、あまり親友が遊びに来なくなった。
一緒に帰っていた時のこと。

「最近私、はるくんの家いってもすぐ帰ってるしお菓子もあんま食べてないよね〜」

それでついぽろっと言ってしまったんだ。

「うん、楽」

「……え?」

親友の表情が固まったのがわかった。

「……そーだ、明日の体育ダルいね〜
シャトルランらしいよ?ほんとヤダ」

話題を変えてくれて、助かった。
でも、この時からだ。
親友が俺と距離を起き始めたのは。

最近仲良くなった友達が、俺が親友に悪口を言ったと嘘をついたらしい。親友から聞いた。
すこし友達に親友の愚痴をこぼしたとき、友達が「りんさんにはるがりんの悪口いってたこといっちゃおっかな〜笑」とか言っていたのは覚えている。
冗談だと思ってたけど、違ったみたいだ。

嘘をつく訳にも行かない。でも友達が言ったような酷さはさすがに言っていないからそれだけ言っておいた。
親友は、そっかとだけ言って先に帰った。

親友があまり学校に来なくなった。
俺と家が近いから登校と下校で会うのが苦痛なんだとか。
そんなにショックを受けることだったんだろうか。
まあ、俺には関係ない。いちいち先生に聞かれるの、面倒くさいくらいだ。
親友と疎遠になってから友達ももっと増えたし、気にすることじゃない。

中学生になった。
親友はちゃんと学校に来るようになった。クラスが別だから、あまり会うことはないが俺の近くにいても平気らしい。
前はすぐ離れたのに今は微笑んでさえくれる
なんなら、俺の方が意識してるみたいで惨めだ。

親友は吹奏楽部に入ったらしい。
ホルンという楽器になったらしい。
たまたま楽器持って音楽室に言っているのが見えた

親友が、上級生に「タイプ」と言われたらしい
風の噂で聞いた

親友が出かけた時にたくさんナンパされて面倒だったらしい
親友の今の親友から聞いた。

親友に、彼氏が出来たらしい。
同じ吹奏楽部で同じホルンだった3年の先輩。
部内恋愛は禁止だが3年生はもう引退したので振られる前提で告白したら付き合えたらしい。
先輩は受験生だから先輩のことを考えてのゆったりしたお付き合いをするとか。

久しぶりに親友と話した。親友が声をかけてくれた。
俺が知ってる親友じゃなかった。性格が変わっていた。
根は変わってないけど、あんなに柔らかく微笑む人だとは分からなかった。
あんなに人に配慮して言葉遣いを考えられる人じゃなかった。
あんなに、魅力的な人じゃなかった。

「なんか、変わったね。」

「でしょ?自分でも思うんだ。たぶんはるくんの知ってる私はもういないよ。」

言われなくてもそのくらいわかる。
別の人と話してる気分だ。

「いままでごめんね。友達でいた時、たくさん迷惑かけちゃったね。もう、はるくんのこと恋愛対象としてみてないし、そもそも彼氏いるし。
安心して。
だからね、私はるくんともう一度友達になりたいの。
あのままお別れなんて、嫌だったんだ。
小学校のことは全て無かったことにして、お互い一から知っていこう。」

言葉に困った。
でも、あんなふうに微笑まれて拒否なんて出来なかった。

「ねえ、はるくん。
はるくんは、変わってないね。」

なんの意図も無い言葉と微笑みが妙に心に刺さって、抜けてくれない。
ああ、苦しいなあ。でも、離れられないなあ。
昔、親友は「はるくんって悪い嘘とかついたことなさそう。純粋な感じする〜。」って言ってたことを思い出した。
嘘なんて、数え切れないほどついてきたよ。
もう、俺の親友じゃないんだ。
あの子からしたら、俺はただの友達だろうな。
俺も、昔はそうだったのに。
あの子に親友と言われる度、濁していたのに。
今はこんなにも足りない。

気持ちに気づいた瞬間、すべてが終わる気がする。
気持ちがいつからあったのか、気づいたら終わる気がする。
嘘つきな俺を許して。ねえ、また好きになって。

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はるくんと仲直りした!!とっても嬉しい。

はるくんの様子がおかしい。どうしたんだろう。

はるくん、私の事好きなのでは?と思い始めた。
……ない、よね。

ねえ、はるくん。どうしてもっと早く好きにならなかったの?気づくの、遅すぎるよ。
私は、先輩だけが好きだよ。
先輩に心配かけたくないし、せっかく仲直りしたけどまたはるくんと距離を置こう。
ばいばい、はるくん。

5/7/2026, 12:08:21 PM