きっかけは些細な言い合いだった
あなたはいつもそうだ。無茶して怪我して挙げ句の果てに、自分の身体だから口出すなと。わかってますよ。傷つこうが動かなくなろうが、あなたの身体ですし勝手です。それを止める権利すら僕に頂けないですか。こんなに貴方のことを想っているのに、いつも僕の一方通行です。
そういってホープは医務室を出て行った。
やってしまった、と額に手をやるライトニング。徹夜が続きおまけに任務明けでかなり疲れていた。情けなくも縫合を必要とするほどの怪我を負ってしまい、心配し駆けつけたホープに説教をされ、つい言い返してしまった。追いかけないと。
縫合した腕を庇いながらベッドを降りる。追いかけてどうする?謝る?
立ち止まるライトニング。もう一度ベッドに腰をかける。自分の心のようにギシッとベッドが鳴る。
何故ホープは怒っていた?表情は?
もう一度思い出す。
言わないと。私は、ホープに自分の気持ちを伝えていない。口出すなと怒っていただけだ。
勢いよくベッドを降り、痛む腕を庇うこともせず走る。ホープの背中が見えた。
ホープ!!!
驚いた顔で振り向くホープは待って、とライトニングを静止する。
そんなことを構うこともなくホープの腕を掴み壁側に寄せる。
すまない、勢いが強すぎた
まって、ライトさん、血が
それは後でいい。いいか、よく聞け。
さっきはすまなかった。
心配してくれていたのに、口を出すなと言ってしまった。
‥‥‥え?
本心ではないんだ。だが疲れで少し気が立っていた。心配してくれてありがとう。
そんなことを言いに血を流しながら走って来たんですか?
そんなこととは何だ!こっちは真剣に、
ライトニングの言葉はホープの笑い声に遮られる
もう、貴方は本当にめちゃくちゃだ。
もう一つ、言わないといけないことがある!
ずいっと顔を近づけるライトニング。
うーん、キスしたくなっちゃうんで離れてもらっていいですか?
ホープは胸ぐらを掴まれたままピンクに色付いたライトニングの頬をするりと撫でる
き、キスだと、、と狼狽えるながらも良いから黙って聞けとホープを睨む。
お前、自分の一方通行だと言ったな。
そうですね
一方通行ではない。と囁くような小さい声。それでもその言葉はホープの耳まではっきりと届く。
これでも、わたしもお前のことを想っている。物凄くだ。だから、一方通行だとか、言うな。
やっと掴んでいた胸ぐらを外してくれたライトニングをぎゅうっと力強く抱きしめる。
滲んできた血を見て我に帰りライトニングを抱え廊下を走るのはもう少し後のお話。
《(この想い)あなたに届けたい》
1/30/2026, 2:02:02 PM