何処かの白玉。

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戦争の影が色濃く残る町。爆撃で崩れた建物の中、かろうじて残った窓から見えるのは、荒れ果てた景色だった。そんな中、彼の存在が日々の苦しみを少しずつ和らげてくれる。名は流歌。彼は、私が戦場で唯一寄り添うことのできる相手だった。

流歌と私は、ある日の戦闘の最中に出会った。敵陣に突撃する際、私たちは偶然にも同じ場所に取り残され、初めは緊張と不安でいっぱいだった。しかし、共に生き残るために手を取り合ったその瞬間、何かが変わった。

敵の銃声が鳴り響く中、私たちはただ一緒にいることの大切さを知った。いつしか、暗闇の中でも彼の瞳の中に光を見つけることができるようになっていた。流歌の笑顔が、どれほど私を救ってくれたか、言葉では足りない。

戦争が続く限り、私たちは恐怖と不安に押しつぶされそうになる。しかし、食べ物も水も不足し、日々の生活は困難を極めていた。それでも、一緒に見た夕焼けの空だけは、心の中に温かい思い出として残っている。たとえ周りが戦争の渦中にあっても、流歌と共にその瞬間を共有できたことが、私の心を支えていた。

3/22/2025, 12:19:18 AM