miru x🐈

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僕は大雨のなか山の中腹にいた。
シナリオはこうだ。

山登りをしていたが急に雨が降り出した。
僕は1人、天気予報を調べることを忘れて濡れた斜面で滑落、晴れて事故死ということで幕を閉じるわけだ。
別に人生に絶望したとかそういったことは思っちゃいない。
ただ何となく疲れた。そう感じてこの計画を実行に移した。

僕はいつ滑るかとワクワクしながら山道を進んでいく。
しかし、どれだけ雨足が強くなっても、なかなか足が滑らない。
自分で故意的に落ちるとなると勇気がいる。
出来れば完全に事故として終わりたいのだが……

気付けば雨が止んでいることに気付く。
いや、止んだんじゃない。
雲の上まで上がって来たんだ。

あれだけ大雨だったのに結局自分は頂上まで来たんだ。
これじゃあまるでただ雨の中ぜ登山をしてる修行僧みたいじゃないか。
僕は何だか可笑しく思えて頂上で1人、大笑いをする。

しばらくのんびりするかぁ。

眼下に広がる雲海を眺めながら「書く習慣」というアプリを開いた。

6/12/2025, 10:34:12 AM