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赤い糸(番外編)②の続き

窓越しに見えるのは(番外編)③

●雪

ハイネは、毛布をたくし上げ窓の外を見る
寒いと思って起き上がったら
窓越しに見えるのは一面の雪景色だった。

欠伸をして、二度寝を決め込むハイネ

(今日は、もう何もしたく無い....)と
バインダー局のソファーですやすやと
寝息を立てて眠ってしまったハイネ


一方 暖かい焼き芋を買って来て皆に配る
シズク皆 喜んでくれて嬉しくなった
シズクは、ハイネにもあげなきゃと一人
ハイネの部屋に向かう

しかし寝息をたてて眠っているハイネを
発見 寝顔を覗きこんだら完全に眠っており 起こすのが可哀想になったシズクは
焼きたてを食べて欲しい思いは、あったが
そのまま踵を返そうとする。


そして無意識に暖かい物を求めて寝ぼけて
いたハイネは、美味しそうな匂いと暖かい
湯気に反応して腕を伸ばす。

踵を返そうとしていたシズクだがハイネに
後ろから抱きしめられ気づけば自分の隣に
ハイネの顔があった。
目を丸くして驚くシズクだがハイネに抱き枕状態にされたシズクは、動け無かった
気づけば焼き芋を抱えたままハイネの寝息を耳元で聞いて居た。

「? ? ....ハイネ....」とシズクは、呼び掛けて見るが ハイネは「あったかい...」と寝言を言っていた。

(....ハイネ....寒いのかなあ....)それなら
もっと暖かくしなくちゃとシズクはハイネに寄り添う様にハイネの胸にすっぽりと
自分の体が入る様に自分の体をハイネ側に
寄せる。

ハイネの顔が自分の近くにあってシズクは
優しくハイネの髪を撫でた。

何だかハイネにはいつも意地悪ばかりされているのでこんな風に抱きしめられるのが
シズクには、嬉しく感じ 寒い季節なのに
体の中がぽかぽかと暖かくなって来る。
そうしてその暖かさに包まれながらシズクもいつの間にかハイネと一緒に寝ていた。

ハイネが先に起きだし自分の顔の間近に
シズクの顔がある事にびっくりして
飛び起きる事になるのだが....

(なっ 何だこれ!!何が起きた!....
っ....て言うかこいつ何で焼き芋抱えながら
寝てんだろう.... って俺 今の今までこの
状態で寝てたのか...)

自分の状況を鑑みて顔に熱が上がって来た
ハイネは、シズクが起きる前に急いで
起き上がりその部屋から逃げだしたのだった。

7/2/2024, 5:26:22 AM