暗月

Open App

終わらせないで

カーテンの隙間から消えそうな、薄暗いような光が漏れ出ている
最近は太陽が昇るのが遅くなってきたお陰でまた眠りにつきたくなる。今日だけでも良いから学校にも行かないで君の心地よい体温に包まれていたい。
窓から目を逸らし自分の腕を見る、良かったまだ遅刻する時間では無い
もう少し、このままで良いかな。君がいつも私より早く起きているせいで君の寝顔を見れる機会も少ないのだから少しくらい許してくれよ。
「ぅん…おい、時間は大丈夫なのか」
「え、あ!お、起きたんだ!時間?」
急いで腕時計を見て確認すると先程見てから1時間経っていた。(私も少しだけ寝ていたようだ…)
「大丈夫…じゃないよやばい早く準備しなきゃ」
私はすぐ布団から出て着替え等を始めた
「そういえば、君なんで今日はまだ布団から出ていないんだい?」
今日は学校がある日なのにも関わらず君は眠たそうに布団に篭っている
「あー、ちょっとな…お前の慌ててる顔に、みとれてたわ……やっぱかわいいなお前」
「は?」
「ん?」
何、今可愛いって言った?!みとれてただって?!君の方が可愛すぎやしませんかね?!?!?!
「…怒こったのか、すまない、とりあえずその顔は辞めてくれないか、綺麗な顔が……「も、もう良いから!!早く起きてください!」
遅刻しても知らないですから!!
「おい、顔が真っ赤だから顔洗ってから行けよ」
「君のせいですからね!!!行ってきます!君は後から遅刻でもしてくれば良いんです」
バタンッ

……行っちまった、
でもこんな日常が終わらないで続くといいな、
ふと、そんなことを思った。


11/29/2023, 8:21:58 AM