※意味分かんないかもしれないです
「温かい」
そう言って彼の頬を撫でる。
彼の白くて綺麗な肌は触り心地が良い。
サラサラとした茶色の髪。
ぷっくりしていて真っ赤な色気のある唇。
「目を開けてよ」
しかし彼は一向に目を開けてくれない。
「なんで?嫌なの?はるくんは好きって言ってくれたじゃん、ねぇ、なんでよ」
彼の頬に私の涙が伝う。
「なんで?答えてよ!!………そっか、恥ずかしいんだね。可愛い」
でも、私は彼の澄んだ瞳が見たい。
彼のまぶたを無理やり上げる。
「どうしてこんな………汚いの?」
彼の瞳には私が写っていた。
しかしその瞳は私の好きな瞳じゃない。
「ううっ……」
再び涙が溢れてくる。
涙を拭おうと自分の目を手で擦る。
ピンポーン
インターホンがなった。
急いで涙を拭き取ってドアを開ける。
そこには警察が立っていた。
それからは一瞬だった。
いきなり手錠をかけられて車に押し込まれた。
「はぁ、いつまで立っても絶えねぇな……」
「どういうことですか?」
「ストーカーが勘違いして自分が恋人だと思いこんだりって事が」
「今回はアイドルのファンがストーカ化して自分の家に監禁でしたよね。結局殺してましたけど」
「気持ちわりぃよな」
「はい」
「……お前も、程々にしとけよ」
「はい?」
「とぼけんな。お前がお前の先輩の事付け回してんの知ってるからな」
「嫌だなぁ、してませんよ」
「はぁ、しっかし今回は確信してなかったからな。犯人がミスしてくれていて助かった」
「ミス?」
「聞いてないのか?出てきた時に両目に血がついてたんだよ」
「……へぇー」
「変なためやめろ」
「すいません」
「ガッカリしたか?」
「何にです?」
「あのアイドルの事お前も好きだっただろ?」
「いえ、嫌いでしたよ」
「記憶違いだったか?」
「はい」
彼女はニッコリ笑った。
その瞬間彼女の指先から血が垂れていたことを俺は見逃さなかった。
ー雫ー
4/22/2024, 7:43:36 AM