「本当に、夫は昔から外面は良いんですけど、私達家族には辛く当たるような所があって、わたしの母や姉の悪口を散々聞かされてきたんです」
「それの影響だと思うんですよ。急にご飯が食べられなくなってしまったのは。え?悪口の内容?そんなのは、よく覚えてませんけど、とにかくずっと言われてきたんです」
「夫は、近所にも私の悪口を言い回るんですよ。あいつはおかしいとか、ぼけてきたとか。そりゃ片付けなど昔のようには出来ませんけどね」
「夫は警察官でしたが、しょっちゅう後輩や同僚を連れて帰ってくるので大変でした。こっちの事は何にも考えていませんからね。夫は…」
窓越しに良く晴れた青い空を背景に彼女は喋る。
奥の部屋では、夫の遺影が笑っていた。
題:快晴
4/13/2024, 10:28:46 PM