時計の針が重なる...
といえばカリオストロ伯なんだけど、まずカリオストロのスペルはCagliostroで、実在のカリオストロもイタリア人だったから、あれはおそらくイタリア周辺が舞台の物語なんだと思う。
そこでこの作品のオマージュ元になっている『カリオストロ伯爵夫人』は、実在していたカリオストロの娘という設定で、「伯爵夫人」は単に「伯爵」の女性型だったりもするので、「伯爵の妻」じゃないのかも知れないし、そもそも実在のカリオストロの出自は庶民だった。ここでは、たしか若い頃のルパン(初代)が結婚した女性もクラリスだった。
で、大切なのは、たぶんどこかイタリア周辺にあるカリオストロ公国が舞台なんだけど、公国ならば独立国家になって元首は世襲の大公か公爵になる。するとカリオストロ伯(ラザール・ド・カリオストロ)の方は、伯爵なので、どこかの国にある別の領地の領主で、そこは伯爵領になるけど、たぶん近代国家の成立で領地は失ってる。
なのでカリオストロ公国は、カリオストロ大公家が統治してきた独立国家で、未成年の当主クラリスを遠い昔に分家した伯爵家が後見していたことになる。
まあ、その身分と国家主権と莫大な富を、婚姻でどうにかしようとしたんでしょう。
でもまあ、そのくらいは日本の田舎の中小企業の継承でもいくらでもある話なんだけど、問題はそこに「沈黙を以て答えよ」とか言いだすような、異端審問官も真っ青な詭弁を繰り出す大司教を送ってくるバチカンで、かなりたいがいだと思う。
(そういえば、ナイトレインのレディも欧米バージョンではDuchesseなので、公爵位になるし独身だな。)
9/24/2025, 9:34:49 PM