『誰もがみんな』
皆が皆、「悩みのない人っていいよね」と口々に口にすることがある。
でも、正直言って悩みのない人はいないと思う。
·····だって、もしそうならこの世に“ ストレス”という言葉はないから。
実際、私がそうだし。仕事で良いことが会った時に限って人間関係に拗れが発生するんだ。
誰もがみんな、悩みを持って生きているだろう。
そうじゃないと私、「悲しくて泣きそう·····」。
チリン。
私が泣いていると鈴の音と共に、飼い猫のノアがやって来た。黒一色の毛並みが可愛いんだよね。
「ノア、ただいま」
ニャア。
短い返事をしてくれた。か、可愛い。
「はぁ〜、癒される、どうしてこんなに可愛いの、ノアは」
仕事じゃなくて、相手が動物だったら癒されながら仕事ができるのになぁ。
相手が動物でもそんな簡単な仕事じゃないよね…。
そんなくだらない事を考えながら、眠気がきてすぐに寝てしまった。
飼い主が寝た後。
(·····飼い主は今日も疲れた様子だった)
僕はノア。飼い主にそう呼ばれている。
僕は飼い主が高校生?の頃から一緒にいる。
もう長い付き合いになるけれど。
(·····こんなに弱っている飼い主を見たのは初めてだ·····)
人が……誰もがみんな強いわけではないのに。
優しい人ほど心の痛みに鈍感なんだ。
傲慢な人ほど優しい人の心を壊すんだ。
僕は知っている人間にそんな存在がいるということを。
分かっているのに、飼い主を支えてあげることは僕には出来ない。
猫だし、人間になれるわけではないし、言葉を交わせるわけではない。
僕はなんて無力なんだろう。
せめて、飼い主の傍で心を癒してあげることが僕にとって飼い主を支えることだ。
2/11/2026, 6:28:21 AM