花の香りと共に彼はやってきた。たくさんの女の子を引き連れて。というか女の子の方が勝手についてきているだけなのだが。当の本人は少々気にも止めず歩いている。「おはよう、昨日までの大雨が嘘みたいな快晴だね。」金髪を揺らしながら笑いかける彼は夜勤明け残業の俺には眩しすぎる。街路樹が新芽を伸ばし始める春、花の香りと共にやってきたアイツ。のちに最高の相棒になるのはまだまだ先のことであった。
3/16/2025, 10:50:55 AM