木枯らし_22
君からの視線が強くなった。
その時期は木枯らしが吹く頃だった。
授業を寝ずに 熱心に聞いてくれて
真面目にノートもとってくれて
いつも すごいなって思ってたよ。
でも ごめんな。
大人の事情だったんだ。
本当にごめんな。
だから私は最後の授業で
また縁があったら…って言った。
縁なんてものを
私自身が切ろうとしていたのに。
ごめんな。
卒業まで見送れなくて。
ただ 私が弱かっただけで
君に涙を流させた。
それでも
私は無責任なことしか言えない。
また縁があれば 会えますように と。
1/17/2024, 9:17:23 PM