霜月 朔(創作)

Open App

夢が醒める前に

夢が醒める前に貴方と話をしたかった。
夢が醒める前に貴方と手を繋ぎたかった。
夢が醒める前に貴方に触れたかった。
夢が醒める前に貴方に愛されたかった。

夢から醒めると。
私はたった独り。
残酷な現実が待っている。
貴方が私の隣にいたのは、もう戻る事の出来ない遠い過去の事。
パステルカラーの思い出とは真逆の、モノトーンな日常に忙殺される。

いっそ、永遠に夢から醒めなければ良かったのに。

3/20/2024, 11:56:44 AM