komaikaya

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 エアコンの排気音と、『時計の針』が進む音。ふと我に返って本から顔を上げ、静かだ…と月並みな感想を持つ。窓の外は雪。家の中の自分は、諸々を重ね着してベッドの上、掛け布団をコタツ代わりにしての読書。カラスの鳴き声がして、こんな雪の日なのに彼らは寝ぐらから外へ出掛けているのか、と思う。ああでも、彼らの寝ぐらは、こんなに温かくはないはずだ。こうして静けさを享受するより先には、温かい寝ぐらがなくてはならない。与えられた寝ぐらとこの日々は、当たり前などではない。それを思い知る日が、どうかこの身に訪れませんように──うなされて起き、一寸うたた寝をしていたのだと気づく。相変わらずに、時計の針の進む音がしている。

2/7/2026, 8:26:12 AM