どこまでも続く青い空を背景に、ドライブをする男女が画面いっぱいに映し出されている。車は橋を渡り女はオープンカーの中で両手を広げながら何かを叫んでいた。
カラオケでは、歌よりもイメージドラマのほうが気になり見入ってしまう。
僕と彼女はカラオケに来たが、歌はたまにしか歌わずほとんど学校では話さないことを話すことが多かった。持ち込みはokだったので各々好きなお菓子を持ち寄って食べる。
ノートを広げた彼女は落書きみたいなものを描いて僕に見せてくれた。
その時間がとても貴重なものだと当時の僕はほとんど理解していなかった。また何年後かには、違う彼女と来るだろう。頭の片隅にいる小さな僕が思っていることだ。
彼女のペンの持ち方が頭の中に残った。
10/24/2024, 9:51:50 AM