0から1歩踏み出す勇気
拝啓、これを読んでいるの私へ
私は今、虐められています。理由は分かりますよね。アイドルという夢物語のような夢を描いているからです。同級生からはどんな物でも隠され、陰口の日々。先生さえも無視します。
それでも、私はアイドルを目指します。この手紙を読んでいる頃にはアイドルになれていますか?私の憧れたアイドルに努力が報われた事の証明になるような立派なアイドルになれていますか?
これからも日々頑張っていきます。
数年前の私
こんな手紙誰が書いたんだろう。
まだキラキラしたような夢物語を信じていた中3の私。アイドルになりたいと思って必死に努力していたあの頃。
どんなに辛くても、どんなに虐められても陰口を言われても、努力すればなれると思ってやってきた。
けど、現実はそうはいかなかった。0だった私は結局0のまま歩んでいない。
「私はどうやってこれから生きていこう」
そんな事を呟きながらベットに横たわる。努力は必ず報われるなんて綺麗事に過ぎない。そんなの分かりきった答えだ。
私は手紙を手で握りしめ捨てようと起き上がった。
「なにこれ」
手紙の後ろにもうひとつの紙が小さく折りたたまれていたのに気がついた。
私は恐る恐る手紙を開けた。
「0から1歩踏み出す時に失敗しても次はもっと気軽になるよ。勇気を持って!」
2枚目の折りたたまられていた紙には、大きな文字でそう書かれていた。
こんな私でもやり直せるだろうか?こんな逃げた自分でもまだ、夢を諦めずに1歩踏み出せる勇気はあるのか?
顔から涙が溢れながら、何故か私は誰かから背中を押されているような気がした。
私は0から1歩踏み出すために勇気を取り出した。
2/21/2024, 1:39:25 PM