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RingRingRingRingRingRingRingRingRingRingRingRingRingRing
携帯の着信音が鳴る。
「(うるせぇ...こんな夜中になんなんだ)」枕元にある携帯を手に取る。着信相手は(過去の自分)と表記されている。気味が悪いと思ったが、眠気からか判断力が鈍っていた彼は、電話に出る。
眠さと、そこはかとない怒りのある声で答えた。
「もしもし?」
「あの時は、〇〇だったよね〜?」
少年の声で昔、彼に起こった出来事を話してきた。
「え?」
困惑を隠せない彼に、続けざまに伝えられる。
「この時は、〇〇だったよね」
と、また同じだ彼に起こった出来事を話してくる。
困惑の色もあったが彼は気付く
「(そうか...これは俺の後悔している出来事の話だ。)」と。
今になって痛いほど後悔している古い記憶。
まだ過去が忘れられないだろうと、語りかけてくる。
これは、呪いか、罰か、または警鐘なのだろうか。
この音が鳴り止むまで、過去を清算することはないだろう。

「Ring Ring...」

1/8/2025, 12:25:49 PM