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世界の終わりに君と

 突然だが聞いてほしい、今日世界が終わるらしいのだ。
 自分は村人Eぐらいのポジションの人間だ。
まぁ自分のことは、置いていて貰って全然構わない。
少しだけ自分の話を聞いてくれると嬉しい。

 現在自分は電車で出勤中だ。
世界が終わるのに働きに行くのかって思うだろう。
自分でもそう思う。
なぜ世界が終わるというのに働かなければならないのだろう。
こうなるのなら、もっと早く退職するべきだった…

そして、電車の中は同士が何人かと恋人や夫婦の人で混み合っている。

「ねぇ〇〇くん死ぬ時もずうっと傍にいてね♥」
「当たり前だろずっと一緒だ」

若い男女が恋人繋ぎでそう言っていた。

『貴女と一緒にいれて幸せでしたよ。
来世でも貴女を探しますね』
『まぁ嬉しいわぁ。
私も幸せでした、来世でもよろしくお願いしますね』

こちらの老夫婦も穏やかにそう話していた。


朝から何を見せつけられるのだろう…
そして自分は生まれてこの方何をしてきたのだろうか…
世界が終わるというのに一緒に居たいと思う人がいない。

自分は心で泣きながら人生最後の仕事に取り掛かるのだ。

来世があるなら一緒に居たいと思う人と出会えますように!!

6/7/2024, 1:48:19 PM