パンを止めるアレ帳

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「君は今日もそうやってだんまりを決め込むつもりか」

ざらつく声がやけに馴れ馴れしく僕の鼓膜を震わせた。
薄暗い部屋、2桁になったスクリーンタイム、箸で蓋をされたカップ麺、大して友達もいないくせに溜まったLINEの通知。

言いたいことは、いっぱいある。不満も感謝もあるが、どちらかというと不満の方が多い。
でもそれを言ったところで、だろう。ただの自意識過剰故の臆病さであることは承知しているが、それもだからなんだ。どんな反応が返ってくるのか分からないなら、最初から言わない方が後悔はしない。

「あぁ、もう日の出だ」

呆れたような声だった。タイマーがなる。カップ麺を啜る。胃のそこが、石でも詰めたように重かった。

【夜が明けた】

4/28/2025, 11:09:58 PM