ゆずが香る、美しい季節と成りました。
あなたが現世を去った、あの日もこの香りが色濃く漂っていましたね。
この爽やかなゆずの香りを嗅ぐと、今でも昨日の事のように、
あなたのことを思い出します。
あなたが宝と称された、あの方は思し召した通り、
竹のように靭やかに 睡蓮のように泥の中でも咲く花へ
と、見事に成られました。
凛々しく、美しく、聡い、そのお姿はあなたを彷彿とさせます。
あなたの成せなかったことを、形にされることに尽力されて居りますゆえ、
安心してお過ごし下さい。
手紙を封筒に入れ、蝋を垂らし、封をする。
そして、その封筒を明かりの火に掛けて燃やす。
これで、彼岸にも届くでしょう。
どうか、これからもあの方を見守って居てください。
そして、どうか、彼岸ではあなたらしく、穏やかな日々を過ごせますように。
12/22/2023, 11:46:21 AM