作品No.56【2024/05/26 テーマ:月に願いを】
満ち欠ける月に何かを願うなんて、なんだかあまりよくないような気がするけれど。でも、こんなに綺麗な月なんだから、何かを願ってみるのも悪くないとも思う。
——なんて言ったら、アナタはどんな顔をするのかしら。
怒るのか、呆れるのか、嘲るのか——といったところだろうか。どちらにしろ、いい表情ではなさそうだ。
でも、そう。この月に、この月明かりに、アナタという存在は、とても映える。
「ねえ」
願うなら、こうしてアナタの傍らにいられるのがずっとワタシであってほしいと思う。この月と、アナタを、独占できるのはワタシだけだったらいいと思う。
「アナタは、この月に何を願う?」
5/26/2024, 2:45:04 PM