昭子は部屋に置くロッキングチェアを探すことにした。
家具屋さんにロッキングチェアなんてあったかしらと昭子は考えた。ロッキングチェアなんて探した事がなかったから、検討もつかなかった。
とりあえず大型のインテリアショップに行ってみた。店内を一回りしたがそれらしい物が見当たらない。昭子は店員を探して質問してみた。ロッキングチェアは店の隅に一商品だけ取り扱いがあった。ただ、昭子が想像しているような物ではなく、普通の椅子の足にカーブした板をつけただけのように見えた。ただ、自分の想像している物がうまく説明できなかった。
昭子は近くにある本屋へ行ってみた。インテリアの本があるのではないかと考えたのだ。インテリアの本はたくさんあった。昭子は自分の好きな写真の載っている本から順にぱらぱらと見ていった。素敵な写真がたくさんあった。昭子はロッキングチェアの事は忘れてそのインテリア雑誌にのめり込んだ。今までインテリアや家具なんて興味もなかったのに。
昭子は一番魅力的に感じた部屋が載ってる雑誌とロッキングチェアの写真の載っている雑誌の2冊を購入した。
家に帰るまでの時間ももどかしく、喫茶店に入ってじっくりと雑誌を見ることにした。その喫茶店は駅前から少し外れた場所にある。静かな店内が気に入っていた。
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お題:部屋の片隅で
12/8/2024, 1:28:46 PM