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『あー、雨降ってるよ。』
せっかく早起きしたのにね、なんて言いながら恋人は徐にタバコに火をつけるとベッドから上半身だけ起こして気怠そうに髪をかきあげる。

せっかく休みを合わせて遠出する約束をしていたのに、予報が外れたようで窓の外は薄暗く、しとしとと雨音を鳴らしていた。

『寝起きにタバコは体に悪いんだよ。』
『自分だって吸うくせに。』
『……正解。』
ふふっと笑いながら自分も恋人と同じ高さに体を起こし火をつけた。

『どーする?』
『外出たくない。』
『だよね。』
極度の出不精が2人も揃うと答えは聞かなくてもわかる。

『もうちょっと寝よ。』
タバコを吸い終わり、もぞもぞと布団を引っ張り潜り込んでいく。
恋人が力なく腰を引き寄せてくるから、自分もそれに続いた。

繋いだ手の温もりが温かくて眠気が押し寄せてくる。
恋人の顔を見ると既に夢の中にいるようだった。
心の中でおやすみ、と呟き自分もまた夢の中に落ちて行った。

5/10/2026, 5:07:23 PM