#もしもタイムマシンがあったなら
ぼろぼろと泣きだすあめてゃ
「は、え、だいじょ、、」
でも、泣いている瞳の奥はどこか冷たくて、全てを察したかのような、何かを諦めているような、
私が、気持ちを伝えたのが間違いだったのか
「あめてゃねぇ、天使だから」
「…またひとりだけ置いてかれちゃうの嫌」
「え、?」
言ってる意味が分からなくて、ただただ混乱してしまって
「もう、何年生きたか分かんないや」
「せん、、ごじゅうきゅう、ろくじゅうかも。あんまり覚えてないけど」
涙で濡れた頬を服の裾で軽く拭いて、あめてゃはいつも通り笑う
「だから…ね?」
察してくれ、とでも言いたげに首を傾げて私を見る
「…置いてかないよ?」
「んー、なつみちゃんは、そう思ってくれるかもしれないけどね、人は残酷なことに年月には抗えないんだよ、」
「だって、いつもそうだったよ?」
笑ってるけど、いつものあめてゃの笑顔じゃなくてついびくりとしてしまう
「…、っじゃあ、また会いに来るから」
「死んでもまた生まれ変わってあめてゃに会いに来るよ」
あめてゃの手を握って、ぎゅっと力をこめる。突然のことに驚いたのか、目を見開きかたまるあめてゃ
「…」
「また、同じこと言う…」
ぼそっと小さく呟いて
泣きそうな、嬉しそうな、なんとも言えない顔であめてゃは私を見て笑う
…もしも遠い昔に行けるなら、置いていかれて泣いた幼いあめてゃを抱きしめることができるのに
7/22/2024, 10:13:11 PM