小学校の卒業式の1週間前だっただろうか?その日、クラス皆んなでタイムカプセルを校庭にあるバスケットゴールの下に埋め、成人式の後に掘り返しにくる事になった
それから時が経って、俺は小学校時代のクラスメイト達と成人式で再会を果たした。中には家の事情で引っ越してタイムカプセルを掘り返しに来る事が出来ないクラスメイトや、仕事や学業で成人式や掘り返しに参加出来ないクラスメイトもいた。けれど、同じクラスだった生徒の半数はタイムカプセルを掘り返しに集まった
それから集まった皆んなでタイムカプセルを掘り返す作業を開始した。
(どれだけ地中深くに埋めたのだ?)と、過去の自分に尋ねたくなる程掘った時だった
ようやくタイムカプセルを包んだ袋が出て来た。その深さに俺は、小学生だった時の底なしとも思える体力に驚愕した。恥ずかしい話、一緒に掘ったクラスメイトも全員息が上がっていた
タイムカプセルを包んだ袋が見えてからは掘り起こすまでそれほど時間は掛からなかった
いよいよタイムカプセルを開ける時。俺はドキドキしていた。他のクラスメイトも同じ気持ちだったと思う。そして、タイムカプセルの蓋が開かれた
俺は何を埋めたか覚えていなかった。けれど、俺の名前が書かれた袋から出て来たのは、小学校の修学旅行で買った金色の剣のキーホルダー・6年生の時に亡くなったコーギー犬(タタミ)と一緒に家族でお花見に行った時の写真・首輪・リードの4つだった。それを見て懐かしく思った。そして、タイムカプセルの一番下には過去から未来の自分への手紙が束ねられて入っていた
それから皆んなで校舎に入り、当時座っていた席にそれぞれ座って過去の自分からの手紙を順番に発表した。その最中、目の前にあった6年生の机を見て小さく感じた
過去の俺からの手紙の内容について簡単にまとめると
・ペットロスは無くなりましたか?
・彼女は出来ましたか?
・○○ちゃん(当時好きだった子)と結婚出来ましたか?
・夢は叶いましたか?
・剣入れるの恥ずかしくなるからやめとけって言われてましたが、今その剣を見て恥ずかしいですか?
と言う様な内容の手紙だった。
それに対して俺は他のクラスメイトの過去からの手紙を聞きながら、心の中で過去の自分からの手紙の質問全てに回答した
・悲しみは無くなった
・出来てない
・してない
・まだわからない
・入れた事が恥ずかしい
そう思っている間に俺が発表する順番がやってきた。ただ恥ずかしかった俺は当時好きだった○○ちゃんと結婚出来ましたか?の文面については飛ばした。そして全ての発表が終わって帰る前、参加したクラスメイト全員の携帯で1枚ずつ集合写真を撮った。その時撮った写真を俺は携帯の待ち受けにしている
(待ち受け画面変更のやり方を忘れて変更出来ていないだけ)
懐かしく思うこと 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
【気まぐれ一言】
最近は仕事が忙しく、投稿時間が22時過ぎになる事も多いです。俺が帰ったら子供達は夢の中 なんて事も😓
10/30/2024, 1:26:36 PM