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「不条理」

最近、私は比較宗教学に興味を持ち、浅学ながら各宗教の聖典と呼ばれるものを読んでいる。
その中で特に印象に残っているのは旧約聖書のヨブ記だ。
神は悪魔に唆され、ヨブの信仰を試すために、いくつもの試練をヨブに与える。
最愛の人や財産を失い、ヨブ自身も皮膚病を患う。
それでも、ヨブは信仰を失わなかった。
神は悪魔との勝負に勝ち、ヨブが失ったものを彼に還した。

宗教に特に触れてこなかった私のキリスト教についての認識はぼんやりと愛の宗教だと思っていたが、旧約聖書に書かれている神の姿は嫉妬深く人間に対し理不尽な行動をする描写が多い。
ギリシア神話に登場する神々も同様だ。

キリスト教が愛の宗教だと多くの人に印象に残っているのは、新約聖書に書かれたイエスの行動によるものだろう。
イエスは当時の社会で差別されていた皮膚病患者や生活をするために娼婦の選択しかなかった人々と積極的に関わり、恵みを施した。

イエスは当時の支配者階級であったユダヤ教徒の聖職者の謀略により、処刑される。
イエスはゴルゴダの丘でロンギヌスという名の兵士の槍に体を貫かれ昇天した。
イエスの全ての人は救われるという思想は仏教の親鸞聖人の考え方と似ている。

話はイスラム教の聖典であるコーランに変わる。
イスラム教は一夫多妻の印象が強かった。
コーランを読んでみると、妻を全員平等に愛せと書いてあった。
争いが絶えなかった当時の社会情勢を考えると、戦争で夫を失う女性が非常に多かったので、裕福な男が、夫を失った女性が生活に困らないようにするための保護する側面があったのだろうと推察するようになった。

ユダヤ教にキリスト教、イスラム教の神は同じ神だ。
同じ神を信仰する者同士が、今も争い続ける不条理はどうしたら解決できるのだろう。

私は多様な宗教と文化を自然に受け入れてきた日本人の特異な民族性が解決に導く重要な鍵になるのではないかと考えている。

3/18/2026, 11:58:14 AM