「君が紡ぐ歌」 檻の中の君が紡ぐ歌は、いつもどこか寂しげで、けれどとても美しかった。歌詞はないのに、感情豊かに紡がれる歌は私の心を魅了した。 最初は注意していたけれど、いつの間にか毎日の楽しみになってしまった。 でもそれも今日で終わり。明日には君は遠くへ連れて行かれてしまう。それは耐えられないと思った。 「ねぇ、どうして逃がしてくれたの?」 不思議そうに君は尋ねる。「君が紡ぐ歌が好きだからだよ。」 そっと答えた。
10/20/2025, 9:59:57 AM