上も下も右も左も全てが黒く塗り潰されている。
あるのはただ落ちていく感覚だけ。
いつまでも此処で孤独に漂うだけかもしれないのに。
どうして希望を見い出せてしまえるんだろう。無条件に貴方が来てくれると思ってしまうんだろう。
もういっそ呑み込まれてしまった方が楽だろうに。意識なんて手放してしまえば心地良く眠れるだろうに。
私はどうしても貴方を、貴方と過ごした日々を捨てたくないみたい。
貴方が何処にいるのかも生きているのかも、ずっとわかっていないのにね。
この暗闇は。貴方に落ちきってしまった私の運命で、そして向き合うべき私自身なのかな。
『落ちていく』
11/23/2024, 11:56:05 AM