ある日の休日。
歩いているとどこからか紅茶の香りがした。
紅茶の香りがする方に歩いた。
まるで紅茶が私を呼んでるみたい。
しばらく香りをたよりに歩いてみると、そこにはお洒落な喫茶店があった。
カランコロン…
ドアを開けると、紅茶を淹れている若い男性がいた。
「いらっしゃいませ。空いてるお席にどうぞ。」
「はい…。」
何故だかドキドキしてる。
「ご注文が決まりましたら…」
「えっと…紅茶を1つお願いします。」
すぐさまに紅茶を頼んだ。だって、もう私の頭の中には紅茶でいっぱいだったから。
「かしこまりました。」
私が注文し終わると、すぐにさっきいた場所に戻り、私が来た時のように紅茶を淹れている彼の姿があった。紅茶を淹れている彼の姿はとても美しかった。
ずっと彼の姿を見ていたら、いつの間にかカップを持った彼が近くにいた。
「淹れたての紅茶でございます。ごゆっくりどうぞ。」
「ありがとうございます。」
まずは香り。香りだけでも充分楽しめる。落ち着く香り。
ゴクン…
一口飲んだだけで体の中が温まる。包まれているかのようなそんな感覚。
彼の淹れた紅茶をまた飲みたいと思った。そして、今度は彼とお話をしようと思った。
#紅茶の香り
10/27/2022, 12:28:11 PM