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「さっきの依頼、ご一緒しても良いですか?」

 酒場でぼーっとしてると、突如二人組の少年に声をかけられた。
 一瞬困惑したが、彼らの洋装からなんとなく察しはついた。胸元に目立つ校章が誂えられた学生服。学徒に不釣り合いな酒場での勧誘。

「『応急戦闘実習』の授業か!」
「話が早くて助かります」

 伊達に私もその門を潜っていない。確か、交流がない人と臨時的に共闘を強いられた際への対処法を実習的に学ぶ。とかいう不人気投票ぶっちぎりの授業だったはずだ。
 当然当時私も非常に嫌いだったものである。早く無くせよその授業。

 それからしばらく待ち人が来るまで雑談をして過ごした。
 敬語でかちこちな会話が崩れた理由と原因が学校の愚痴大会だったということは秘密にしてもらおう。

 なんというか、まるで太陽の下で過ごしていた過去の私自身と話している気分だった。

 ......別に指名手配されてたりはしないので安心して欲しい。
 

『太陽の下で』

11/26/2023, 9:31:13 AM