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「 」
そう言って君はフェンスの向こうへ消えた。
覚えてるのは君の笑顔がやけに綺麗だったこと、君が手を握りしめていたこと、僕の声がやけにかすれていたこと。
待って、も、いかないで、も、言葉になることなく、僕は君を見送った。
白い花をフェンスに捧げる。
「またどこかで」
君の最期の言葉に、返せなかった言葉を紡ぎながら

11/14/2024, 3:06:50 AM