ことり、

Open App

君と最後に会った日


いつも通り遊んで
餌を替えて
水を綺麗にして
青菜を入れて

あの時 私は 自分の受験に精一杯
私を見上げる 君の瞳の色に
気付くことなんてなかったね

「私が合格して 家を出たら 母に
君の世話を頼まないといけない…
頭を下げるなんて やだな」
こう 思っていた

そんな私の思いを見透かしたように

君は

君は

寒い朝を選んで 鳥籠の下に横たわった
落鳥 らくちょう というやつだ

鳥は 野生の頃の本能が残っているのか
一般的に 体調が悪いのを隠すという

野生下では 体調が悪いのが
周りに伝わると 天敵にやられたり 
感染症を疑われて
仲間と距離を置かれるからだ という 

君と最後に会った時
もっと大好きだと伝えれば 良かった
もっと気にかけて 
もっと愛おしめば 良かった

後悔が頬を伝う



余談だが 君はよく私の夢に出てくるよね

都市伝説だかなんだかで 
あの世の人が この世の人の夢に
出てくるには
だいぶと徳やら金やら?を
積まないといけない
という説があるらしい

虹の橋の向こうで
いつも私に課金?してくれてるのかな…
ありがとうね

6/27/2024, 7:24:00 AM