霜月 朔(創作)

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神様だけが知っている


何故、自分は生きているのだろう。

戦いに明け暮れ、
何度も酷い怪我を負った。
だが、死ななかった。

身体の一部を失い、
生死の境を彷徨った。
それでも、死ねなかった。

昨日迄俺の隣で戦っていた仲間は、
傷付き、倒れ、
いとも簡単に、この世を去った。

櫛の歯が抜ける様に、
仲間が鬼籍に入り、
俺は、身体も心もボロボロで、
何処も彼処も傷跡だらけなのに、
俺は未だこの世に齧り付く。

こんな俺が、
何故生かされているのか。

それは。
神様だけが知っている、
のだろう。

ならば俺は。
この命尽きる迄、
歯を食い縛り、藻搔きながら生きてやる。

7/4/2024, 6:27:22 PM