私、永遠の後輩こと高葉井の推しゲーには、
その世界間と一部のキャラクターを流用した、いくつかの非公式二次創作ゲーが存在する。
公式が一定のルールを設定して、パトロールもして、黙認してくれてるおかげだ。
18禁描写禁止、15禁描写は注意と明記必須、
政治利用、詐欺利用、実在する宗教への勧誘禁止、
特定のカップリングを過度に推すのは良いけど
特定のカップリングを過剰にディスるのは禁止、
そして、公式から原則3回注意されたら、削除。
要するに「モラルの範囲内で楽しむこと」。
プログラムとかサーバー運営とかできるファンの一部は、それぞれの推しやシチュに応じて、
それぞれのsecret loveを、ゲームで表現してる、
ハズなんだけど。
何故か最近私のスマホはその新作secret loveアプリがアプリストアに出てこない。
なんでだろ(多分いわゆる「おま環」)
だいたい今年の4月5月頃までは、検索すればちゃんと、ストアに全部出てきてたのに。
なんでだろ(だから、いわゆるおま環)
ということで、せっかくだし、ゲーム用に持ってるサブスマホを化石スマホから旧型スマホに新調。
メインのより古いそれで検索すると、
あら不思議、二次創作ゲームが出てくる出てくる。
……なんでだろ(以下略)
ってハナシを、せっかくだから昼休憩中に、
新しく入れた二次創作ゲーをポチポチ巡回して、広告削除課金とアンストで仕分けながら、
先輩になんとなく、意味もなく、意図もなく、
とりあえず、話した。
「不思議だよねー。今まで使ってた最新スマホと化石スマホで出てこないのに、買ったばっかりの旧式スマホでは出てくるの。なんなんだろ」
「『なんなんだろ』、と言われてもな」
私がなんとなくで話してるのを理解してて、
先輩も、あまり本気で聞いてないし、答えてない。
「スマホやゲームは、それほど詳しくない」
ただ私と形式的な会話をしながら、
午前中に終わらなかった仕事を、ちょこちょこ。
終わらせて、片付けて、お弁当を広げ始めた。
「で、最終的に、お前の疑問は未解決として、お前の問題の方は、解決したのか?」
「問題は解決したー」
「そうか」
「あのね。スホカプ教の信者さんが作ったやつがね、スホカプ教徒さん制作なのに何故かホスカプ界隈とツルカプ界隈でドチャクソにバズったの」
「はぁ」
「異教徒が作った異教徒シチュだよ。なのに解釈完全一致なの。ヤバいの。尊みが溢れてるの」
「はぁ」
「他カプ信者が書いた自カプからしか得られない栄養って、多分、あるの。あるの……」
「昼休憩が残り10分だぞ。メシは食わないのか」
「たべる」
不思議だよね。他カプ信者だよ。
私は新しく入れた二次創作ゲーのイン&アウト仕分けを中断して、お弁当箱を出して、広げた。
入れた二次創作アプリの総数は忘れたけど、まだ仕分けが完了してない今の時点で、
だいたい、8個くらいがサブスマホに残ってた。
そのうち2個の非公式、二次創作、secret loveは、
あきらかに、私のヘキを完全に掴んだし、
それらの作者は、まさかの自カプ教徒の同志じゃなく、逆カプ教徒でもなく、他カプ信者だった。
「他カプ、逆カプ、不思議、まさかの解釈一致」
「はいはい」
「異なる視点からのアプローチが傑作を云々……」
「はいはい」
不思議だね。 不思議だなぁ。
私は頭の中で思考をグルグルさせながら、冷食のミートボールをつまんで食べて、
最終的に、他カプも自カプもどうでもよくなった。
良い作品は、誰が作ったものでも、良いんだなぁ
(多分ミツヲ)
9/4/2025, 6:56:28 AM