冷瑞葵

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10年後の私から届いた手紙

 お久しぶりです。なんでこう、私は継続的に動けないのかな。

 「10年後の私から届いた手紙」。難しいね。
 10年後の私は何をしているだろうか。何度も考えたテーマではあるけど、答えを出すのはなかなか難しい。そんな「相手」から届く手紙など、想像できるはずもない。

 ならば、今の私が「10年後の私」だとすれば、まだイメージしやすいだろうか。
 10年前は(年齢バレるけど)まだ中学生だ。
 そういえば中学の頃は「大人になった私へ」と題してしばしば日記や手紙を書いていた。せっかくなら読み返しながら返信を書きたいものだが、残念ながら今手元にない。今度実家に戻ったら探し出すとしよう。

 さて、10年前の私に何か伝えられるとしたら、何を伝えたいだろうか。
 一つ伝えるべきは、「あまり悟るなよ」ということかもしれない。

 例えば、当時の私は絵を描くのが好きだった。
 でも、それを仕事にするのが難しいこと、仮に仕事にできても純粋に楽しめないことを理解していた。適職診断で「クリエイティブなことは向いていない」と言われたこともあり、好きを仕事にすることは早々に諦めた。

 別に間違っているとは思わない。でも、それに囚われる必要もないと、今では思う。

 好きな絵だけを描いて生活するのは大変でも、絵の何が好きかを深掘れば、「好き」と仕事を繋げることは可能だ。というか、俗に言う就活がそういうものだ。10代半ばですべて諦めることはない。

 「クリエイティブなことは向いていない」と言われたことには、10年後の私は納得いっていない。その根拠は「論理的な人だから」だった。納得いかない。
 イラストであれば計算された美しい構図を生み出し、物語であれば展開を綺麗に組み立てる。仕事にするならば顧客の要望と新規性をパズルのように組み合わせる。
 これらはあくまで一例だけど、なぁ、論理性がクリエイティビティに活かせないと、なぜ思った?
 爆発的で情熱的なものを生み出すのは苦手かもしれない。少なくとも私は。でもそういうものばかりが「クリエイティブ」じゃないよね。
 クリエイティブに向いていない人なんていない。「やりたい」と思ったらそれが適性だよ。

 少し熱くなってしまった。まぁ、「可能性を狭めるな。広げろ。選択肢を絞るのは未来の自分がやることだから」ということです。
 もしあなたが10年前の私と同じ状況にいるなら、あなたに向けてこれを届けます。10年後のパラレルワールドの「あなた」から手紙が届いたと思ってほしい。

 楽しいことばかりじゃないし苦労はそれなりにしているけど、見ての通り創作活動にも勤しみつつ、何とかやってるよ。これからもっと、純粋な「やりたいこと」に向けてリスタートしようと思ってるよ。10年前の私へ。

2/16/2024, 10:14:52 AM