曇り
曇りのち雨。
私の恋模様だ。
高校に入って好きな人ができた。隣の席の田島くんだ。無口だけど、笑うと可愛くて、パンジーみたいって言ったら怒ってた。
「なにそれ。意味わかんねぇよ。」
確かに。
私にも分からない。でも、笑顔が可愛らしくて思わず出た言葉。パンジーはちょっと失礼だったかな。
始めはあいさつだけだったけど、話しもするようになって、あなたの優しさに気がついた。無口なのに友達がたくさんいて、カース上位の女の子とも普通に話しをするあなたに驚いたりもした。
今日は卒業式。
最後だから告白しようと思っている。でも、あなたに彼女さんがいることはみんなが知っている事実。
振られるのが分かっているのに告白するのはどうかと思うけど。それでもケジメをつけたい。女友達からは「男前だねぇ〜」なんて言われたけど、心のなかは、曇りのち雨だろうなぁ。
やっぱり告白するのやめようかな。
決心が揺らぐ。
告白してもメリットなんてないのに…。
どうしよう。
田島くんに呼び止められた。
え?なんで?
「あのさぁ。俺に何か言いたいことないの?」
どういうこと?
「ないの?おまえ、さあ。俺のこと好きだろ。だから告白してくるかと思ってた。まあ、彼女いるし、付き合えないけどさ。」
なんだこれ?
私に告白されるのを待っていたってこと。
彼女さんいるのに?
なんの自慢?
はぁ?冷めた。一気に冷めた。アホらし。
「別にないよ。あんたこと好きとか思ってないし。彼女さんにバラすよ。キモ!」
田島くんの横を駆け足で通り抜けていく。
告白しなくて良かった。
危な!あんなのクズじゃん。
私って人をみる目なさすぎでしょ。
あとで、友達にバラしてやろう。
心は曇りのち雨から雷雨。
あいつ。ムカつく。
暗い夜道には気をつけろよって言ってやれば良かった。
やっぱムカつく。
その日、田島くん彼女さんに振られたと風の噂で聞いた。そりゃあそうだろう。
あれはダメだよね。
彼女さん正解。
心は晴れやかな晴天だ!
3/23/2025, 10:46:24 AM