スリル
「ねぇ?ここから向こうに飛ばない?」
そう言って俺の方を見ている。
いやいや…何を言っているんだ?
ここからあっちまで、かなりの距離がある。
俺が困惑していると、彼は俺の少し後ろにいた。
「本気でやるん?」俺が心配そうに聞く。
彼は「そうだよ?スリルがあって楽しそうじゃん!」
俺の心配を他所に、彼は助走をつけ走り出す。
勢いよく飛んだ彼の目は、キラキラと輝いていた。
ドサッ!
痛そうな音がしたので、音のした方を見る。
「いたた…あはは!見て!凄くない!
俺こんなに飛べるんだね!」
彼が楽しそうに笑う。
「ほんと…毎回凄いことするよね…」
俺は呆れながら、彼の元へ向かう。
いつまでも彼と笑っていたいな
11/12/2024, 1:06:20 PM