「―――こんなことがあってさぁ」
「そっか。大変だね」
酔いが回った貴方は、最近の愚痴を話すようになった。あまり愚痴を言わない性格だから、溜まっていたんだろう。そんな貴方に、私ができることは同情しかなかった。
「はぁ……もう私やってらんない」
「分かる。そういう時ってあるよね」
「……分かってないくせに、分かってるふりしなくていいよ」
小声で貴方はそう言っていたけど、私には聞こえていた。でも、聞こえないふりをした。
いつもの貴方と違うから、ビックリして何も言えなかっただけだけど。
2/20/2024, 10:35:05 AM