名勿し

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『終わりにしよう』
何度願った事だろうか。
でも気付けばまた、同じ場所にいた。

終わり。今日で終わり。

蹴りをつけたかったのに、
いつの間にか私はあの子に縋ってた。

悔しい筈なのに、憎い筈なのに、
「死ぬよりはマシだ」と考えてしまう。
死にたくない欲求から逃げたくて、
藁をも掴む思いで掴んだ矛先は、

私が憎んでやまないあの子。
でも、あの子しかいない。
私を理解してくれるのは。
こんな私を、何も言わずに見ていてくれるのは。

だからこそ憎い。


どうか私の中から出ていって欲しい。



でも出ていかれたら…私はどうなる…?



こう思う時点で、私は一向に終わりには向かえないんだ。

7/15/2023, 2:30:31 PM