NoName

Open App

大きな梨が一つ
僕の手の中に落ちていた
丸々と太った 黄金に輝く梨の実だ
父はそれを取り上げて 一つ一つ丁寧にコンテナに積んでいく
それらは見知らぬ人の手に渡るだろう
それがなんだか悔しいような けれどもなんだか嬉しいような
甘くて 水々しくて 幸せを感じる
この小さいようで大きな生命の種の素晴らしさを
誰かと分かち合いたいと 思っただけなんだ

10/14/2025, 12:38:07 PM