『あなたがいない平和』
ほぅと息を吐き出すと、白い煙が出る。寒いと小さく呟き、マフラーに顔を埋めた。空を見上げると星が綺麗に輝いていた。
「…今日も来たよ」
そう言って冷たい墓石を撫でた。
ここには彼女が眠っている。……俺が、俺自身が手にかけてしまった彼女が。
「全部、全部終わったよ。平和な世の中になった」
「嬉しいだろ?」と問いかけても返事が帰ってくることはない。
唇を噛み締める。
「こんな平和な世の中になったのに……お前がいないと意味ないよ……っ…」
冷たい風が俺の髪を揺らした。
【星空の下で】
4/6/2026, 4:26:15 AM